2009年05月13日
口が臭い!“想定外”の原因あり
「口が臭い」と指摘されたことがある中高年は多いのではないか?歯周病や虫歯が口臭のもとになっている場合もあるが、実は意外なことが原因になっていることがあるのです。
口臭治療の第一人者「H歯科」のH院長に聞いてみた。
「本人は自覚していないが周囲は気付いている場合、全身疾患が関係した口臭が考えられます」
Tさん(52歳)は妻と娘から「口が臭い!」としょっちゅう責められていたが、本人は特に気にしていなかった。
忙しさを理由に健康診断を長く受けていなかったTさんが、昨年末に人間ドックを受けた。そこで糖尿病だと分かった。医師に「家族から口臭がすると嫌がられていた」と話すと、「糖尿病と関係している可能性がある」と言われた。
「何らかの原因でインスリンの分泌が低下すると、血液中のブドウ糖を細胞内に取り入れられず高血糖状態になります。これが糖尿病です。それによってブドウ糖が不足するので、代わりに脂肪からアセトン体というものを出し、エネルギーを生み出そうとするのですが、慢性化すると、血液中のアセトン体濃度が高くなり、息が甘酸っぱいアセトン臭になるのです。毛穴からもアセトン臭が出るので、体全体がこのニオイになる」
糖尿病は免疫力を下げ、歯周病を進行させる。それも口臭原因になる。
「さらに、肝臓、胃腸、腎臓、呼吸器系の病気も、口臭と関係しています。また、これは本人が自覚しているケースですが、副鼻腔(びくう)炎や咽頭(いんとう)炎など耳鼻咽喉(いんこう)科の病気によって、口臭が強くなっていることもあります。鼻や喉の炎症でニオイが発生し、それが口に伝わってきているのです」
●よかれと思ってやっている生活習慣が実は…
よかれと思ってやっている生活習慣が、口臭を招いていることもある。
Sさん(45歳)は自他ともに認める健康オタク。筋肉をつくるプロテイン、各種ビタミン剤を毎日大量に取っていた。中年になり口臭も気になっていたのでデンタルケアは一層念入りに、毎食後すぐの歯磨きも欠かさなかった。しかし、これらが口臭原因になっていた。
「サプリメントには、それ自体にニオイがあります。過剰に摂取し血中濃度が高くなると、それらは呼吸に混じって“におう”ようになります」
さらに、毎食後すぐの歯磨きは口臭をひどくする。
「食後は口腔内が酸性に傾くのですが、それを唾液が中性に戻しているのです。しかし、食後すぐに歯磨きをするとこの働きを妨げる。加えて唾液が水とともに洗い流され、口の中が乾いてしまう。その結果、ニオイを発する口腔内の菌が活躍しやすい環境になり、そのため、口臭が増すのです」
実は、食べかすの9割は舌の上にあるという。舌をよく動かしぶくぶくうがいをすれば、汚れは取れるし、唾液の分泌も高まって一石二鳥。歯の間に詰まった食べカスは、つまようじで取れる。
「口臭対策としてはもちろん、虫歯や歯周病対策としても、歯ブラシでこするより確実に役立つ方法です」
- by 野村
- at 16:37