2009年02月25日

インフルエンザにかかったらどうすればいい?   タミフルが効かない!?

慌てないために、これだけは知っておいてください
 インフルエンザシーズンの真っただ中に、大問題が浮上している。シェア90%以上の治療薬タミフルに耐性を持つウイルスが、世界中に広まっているのだ。耐性があるウイルスには、タミフルが効かなかったり、効きにくくなる。
 もし、インフルエンザにかかったら、どうすればいいのか?

ヒトのインフルエンザウイルスは、Aソ連型、A香港型、B型の大きく3つに分かれる。このうちタミフル耐性が問題なのは、特にAソ連型だ。インフルエンザ研究の第一人者でN大名誉教授のM氏が言う。
「耐性ウイルスは、ほとんどがAソ連型です。診察では、簡単な検査キットで“型”を調べることができます。それでAソ連型と判明したら、リレンザを処方してもらうことです。リレンザの耐性ウイルスは、見つかっていません」

 米国では、Aソ連型の98%がタミフル耐性ウイルスという地域もあり、米疾病対策センターはAソ連型の流行地などではリレンザを使うよう勧告している。耐性化率は刻々と変わるが、日本でもAソ連型の耐性化率は70~90%とされるから、リレンザが重要なのだ。
「A香港型とB型は耐性化が進んでいないので、タミフルもリレンザも使えます」(M名誉教授)
 しかし、問題はそれほど単純ではない。
「リレンザの需要が過剰で、末端の調剤薬局や開業医まで回ってこないのです」(薬局関係者)
 病院でAソ連型と分かっても、肝心のリレンザがないことがありうるのだが、そのときは「耐性が心配でもタミフルを使う」のがひとつの方法だという。
「耐性といっても、幅があります。高度耐性だとタミフルは効きませんが、耐性が低ければそこそこ効く。耐性の度合いはすぐには分からないし、90%を超えるタミフルのシェア、リレンザの供給状態を加味すると、“Aソ連型でもタミフルを使う”という選択肢が現実的な対応としてありうるのです」(前出の薬局関係者)
 Aソ連型の耐性ウイルスにタミフルがどれくらい効くかは、現在、急ピッチで解析が進められているが、解熱できるケースがあるという。
「タミフルに抵抗を持たれる患者さんは少なくありませんが、咳がひどい方に吸入式のリレンザを使うのは難しい。吸入できなければ意味がありませんから、タミフルを使うことになるのです。全員に効くわけではありませんが、解熱効果が得られる患者さんもいます」(都内の開業医)
 それでもタミフルが心配な人には、奥の手がある。漢方薬の麻黄湯(まおうとう)だ。
「麻黄湯には、タミフルの耐性化が問題視される前から、“タミフルと同等かそれ以上の効果がある”という報告があります」(前出の薬局関係者)
 麻黄湯は、市販薬として購入できるが、衰弱が激しい人や発汗がひどい人が使うのはよくない。買うときは、薬剤師に相談すること。
 そして最終手段は休養だ。
「慢性疾患や呼吸器に持病がなければ、解熱剤を使って安静にするというのもひとつの方法です」(M名誉教授)
 対処法はいくらでもある。落ち着いて対応することが肝心だ。